領域からのメッセージ

 平成25-26年度公募研究に向けて

平成24年秋に本領域研究「性差構築の分子基盤」の第二期公募(平成25-26年度)が行われます。文科省のホームページに掲載されている内容と重複することになりますが、公募に先立って本研究領域の基本的な考え方を述べておきます。

本研究領域では「性差」に焦点を当てています。「性差」を如何に理解するのか、「性差」の構築メカニズムがどのような視点から解析できるのか、を問うてきました。現在、その視点の一つとして「性差の遺伝的制御」と「性差の内分泌制御」の間の相互作用を重点的に取り上げています。この相互作用が性差構築メカニズムの基盤を提供すると考えており、従って、領域メンバーはこのことをそれぞれの実験系で具体化する努力を重ねているところです。例えば、エピジェネティック制御を「遺伝的制御」と「内分泌制御」をつなぐ制御系として取り上げる研究、細胞増殖因子と性ステロイドの機能相関やそれぞれの因子の「遺伝的制御」と「内分泌制御」における役割、ならびにそれらをつなぐ新たな因子の同定に向けた研究など、様々な研究が展開されています。公募研究においてもこのような視点が重要であると考えていますが、「性差」の理解に向けた新たな視点があれば、上記視点に固泥するものではありません。

本研究領域は、我が国における性差研究を大きく発展させるために設置された領域であります。「性差」は未だ学術研究の対象として認知されているとは言い難い面は否定できませんが、生物多様性や生殖、性差医療などとの関連において、実は広く浸透しつつあることも事実です。この時期に我々の研究が世に出ることが今後の発展につながるはずです。公募研究への力強い提案を期待しています。

2012年9月
領域代表:諸橋 憲一郎